2016年6月5日 テニスの全仏オープン(ローランギャロス)でノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)がアンディ・マリー選手(イギリス)を下し優勝。
悲願であった生涯グランドスラム達成と4大大会4連勝(史上3人目)という名誉に輝きました。
ジョコビッチ選手は世界ランキング第1位で過去11回も4大大会で優勝してきましたが、全仏オープンは優勝経験がなく過去3回は準優勝であり、今回の
優勝は悲願とも言えるものでした。
この悲願を手にした選手は過去7人。ジョコビッチは今回8人目の選手として名を連ねることになりました。
また、昨年の全英オープンからの4大大会4連勝は史上3人目という快挙。
あまりの嬉しさに、「グーガ」と呼ばれたブラジルのグスタボ・クエルテン選手を真似て「クレイ(赤土)コート上にハートを描いて大の字になる」というパフォーマンスも見せました。
では、今回はジョコビッチ選手が達成した偉業について調べてみたいと思います。
Contents
生涯グランドスラムとは?
テニスには全豪・全仏・全米・全英を合わせて「4大大会」と呼ばれる国際テニス連盟が定めた主要な大会があります。
この4大大会の事を「グランドスラム」と呼びます。
ちなみに「グランドスラム」は「ブリッジ(コントラクトブリッジ)」と呼ばれるカードゲームで完全制覇を意味するの用語に由来しているようです。
「生涯グランドスラム」とは現役期間中に4大大会全てに優勝することをいい「キャリアグランドスラム」とも呼ばれます。
【生涯グランドスラム達成者】
男子シングルス(8人)
- フレッド・ペリー(イギリス)1933年全米→1935年全仏
- ドン・バッジ(アメリカ)1937年全英→1938年全仏
- ロッド・レーバー(オーストラリア)1960年全豪→1962年全米
- ロイ・エマーソン(オーストラリア)1961年全豪→1964年全英
- アンドレ・アガシ(アメリカ)1992年全英→1999年全仏
- ロジャー・フェデラー(スイス)2003年全英→2009年全仏
- ラファエル・ナダル(スペイン)2005年全仏→2010年全米
- ノバク・ジョコビッチ(セルビア)2008年全豪→2016年全仏
女子シングルス(10人)
- モーリーン・コノリー(アメリカ)1951年全米→1953年全仏
- ドリス・ハート(アメリカ)1949年全豪→1954年全米
- シャーリー・フライ(アメリカ)1951年全仏→1957年全豪
- マーガレット・スミス・コート(オーストラリア)1960年全豪→1963年全英
- ビリー・ジーン・キング(アメリカ)1966年全英→1972年全仏
- クリス・エバート(アメリカ)1974年全仏→1982年全豪
- マルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)1978年全英→1983年全米
- シュテフィ・グラフ(ドイツ)1987年全仏→1988年全米
- セリーナ・ウィリアムズ(アメリカ)1999年全米→2003年全
- マリア・シャラポワ(ロシア)2004年全英→2012年全仏
4大大会4連勝達成者は?
4大大会4連勝達成者とは「ノン・カレンダー・イヤー・グランドスラム」と呼ばれ、2年にまたいで4大大会全てに優勝することをいいます。
【ノン・カレンダー・イヤー・グランドスラム達成者】
男子シングルス(1人)
- ノバク・ジョコビッチ(セルビア)2015年全英~2016年全仏
女子シングルス(3人)
- マルチナ・ナブラチロワ (アメリカ)1983年ウィンブルドン – 1984年全米 6連勝
- シュテフィ・グラフ(ドイツ)1993年全仏~1994年全豪
- セリーナ・ウィリアムズ (アメリカ)2002年全仏~2003年全豪、2014年全米~2015年全英
年内に全豪(1月)~全英(8月)を4連続優勝することを「年間グランドスラム」と呼び「4大大会4連勝達成」より難しいと言われています。
【年間グランドスラム達成者】
男子シングルス(2人)
- ドン・バッジ(アメリカ) 1938年
- ロッド・レーバー(オーストラリア) 1962年、1969年 2回
女子シングルス(3人)
- モーリーン・コノリー(アメリカ) 1953年
- マーガレット・スミス・コート(オーストラリア) 1970年
- シュテフィ・グラフ(ドイツ) 1988年
まとめ
4大大会4連勝達成は史上3人目となっていますが、他の2人は「年間グランドスラム」と言う形で達成しています。
現在、男子テニスは群雄割拠しているため、グランドスラムを達成することは年々困難になっていると言われています。
そんな中で今回、悲願の「生涯グランドスラム」を達成したジョコビッチ選手。
次は「年間グランドスラム」を狙ってさらに磨きをかけてもらいたいと思います。
班長
先輩
錦織選手とナダル選手に関する記事はこちらでまとめています。
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