オリコン2016年の上半期”本”ランキングの「Book」部門において、絵本が第1位の座を掴むという異例の事態がありました。
その上半期に最も売れた絵本は、2015年11月に日本で発売開始となり、あれよあれよという間に上半期で62.6万部を売り上げるほどの大ヒット。
現在では75万部を超えミリオンセラーを狙う位置にあるんです。
そんな話題沸騰中の絵本は「おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本」
本の帯には「たった10分で寝かしつけ!」と書かれています。
子供を寝かすことに特化した絵本とはどのような内容なのでしょうか?
気になるところを調べてみました。
Contents
「おやすみ、ロジャー」とは?
この絵本を作ったのはカール=ヨハン・エリーンさんでスウェーデンの行動科学者さんだそうです。
本のアイデアを思いついたのは「ドライブ」だそうです。
エリーンさんが母親とのドライブ中、語りかけをしていたら知らない間に母親がぐっすり眠っていたことから、同じようなメカニズムで絵本を読み聞かせれば子供がすぐに眠るんじゃないかと気づいたそうです。
この後、心理学のテクニックを凝縮し構想を練り上げるなど、制作にかかった期間は3年。
2010年にスウェーデンで自費出版を始め2014年に英訳されると口コミでメディア等に話題が広がり、アメリカ(初版30万部)・イギリス(初版19万部)・フランス・スペインでAmazon総合1位を獲得する世界的ベストセラーとなり、42カ国で翻訳されることが決定しています。
日本では2015年11月に日本語版が販売され初月で25万部、その後3か月で62.6万部の大人気となり今でも口コミで販売数は増えて行っています。
特に日本は発行部数が多くその理由として「子供の就寝時間が遅い」ことがあげられます。
日本の家庭の4割以上で幼児の平均就寝時間が22時を超えているそうです。
これは他国と比べて圧倒的に遅く、それだけ寝かしつける親の負担が大きいということがわかります。
特に寝かしつけることが多いのはお母さんなので、睡眠不足や疲労による体調不良を考えると「子供を寝かしつける」というのは死活問題ですよね。
そんな悩みを解決するためにカールさんはこの絵本を作ったそうで「すべての家庭の助けになるように」という願いが込められています。
絵本のあらすじと効果は?
【「おやすみロジャー」のあらすじ】
主人公は子ウサギのロジャー。
ロジャーは眠いのになかなか眠れないためお母さんウサギに相談。
必ず眠らせてくれるという「あくびおじさん」に一緒に会いに行って魔法の粉をかけてもらうという話。
他にはカタツムリやフクロウなど動物のキャラクターが登場して主人公を眠りに導く手助けをしてくれます。
【文章に含まれる効果】
あらすじはいたってシンプルですが、文章の中に催眠効果の秘密があります。
秘密1:文章の中に「子供の名前」を入れることで絵本の世界へ引き込み、心理効果を増幅させる。
秘密2:文章の中に「あくびをする」などの指示があって指示通りに動くことで脳が睡眠モードに移行する。
秘密3:文章の「くりかえし」や「自己暗示」などにより心と体がリラックス状態となる。
これは実際に心理学で利用されるテクニックのため大人にも効果があります。
そのため、このような注意書きがされています。
エリーンさん曰く「これはジョークや演出ではありません。真面目な警告メッセージです」だそうです。
確かに居眠り運転なんかしたらたいへんですもんね。
日本語訳については編集を飛鳥新社の矢島和郎さん、監訳を快眠セラピストの三橋美穂さんという2人が担当しました。
特に効果が高くなるように単語の1つ1つまで意味や音を考えて「子供を眠らせる言葉選び」に注意をしたそうです。
実際に訳した物を幼児に読み聞かせて確認しているので効果もお墨付きです!
この本は絵本なので対象年齢は幼児くらいに見えますが、エリーンさんは「この本には年齢対象はない」と言っているそうなので最近眠れないという大人の方が読んでみるのも良いかも知れませんね。
まとめ
これまでにあった「絵本」とは全く概念の違う「10分で寝付かせられる本」
わんぱく幼児らとの日々の戦いに疲れ切った親御さんにとって「真の救世主」が現れたと言っても過言ではないでしょう。
睡眠は人間にとって必ず必要な物であり、その質によって心や体に多大な影響を与えるものです。
「おやすみロジャー」で親子ともに安眠して、子供の健やかな成長と家庭の円満を手に入れてみて下さい!
おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本 [ カール=ヨハン・エリーン ] 感想(502件) |
班長
私の言う通りに楽にしていくだけでいいのよ!
明日は大事な試験があ...ガタンッ。
先輩
新入り
そのままだと明日の昇任試験アウトですよ~!
こんなもんで眠くなるわけ...グ~。
班長
新入り
コメントを残す