自衛隊の主たる任務は日本を防衛し国民の生命と財産を守ることです。その他の任務として災害派遣や国際貢献活動などに出動しています。
自衛官は武器がなくても徒手格闘で戦えます。
自衛官は道具がなくても自力で捜索活動をします。
そう、自衛官は身体が資本!
自衛官があらゆる任務をこなすため重要な物は何と言っても「食事」です。
そこで今回は、自衛官がどの様な食事を摂っているか、災害派遣にスポットを当てて書いてみます。
Contents
災害派遣時は何を食べてる?
災害派遣中の任務の1つに炊事支援があります。
ライフライン復旧のメドが立つまでの間、「炊事車」と呼ばれる給食設備をひとまとめにした車両で、温かい食事を作り被災された方々に提供します。
避難者の数にもよりますが、1両当たりでだいたい1日1500〜2000食の食事を作ります。
メニューは炊事支援任務の長が決めて作っているので、その時に有る食材による日替わりメニューとなります。
多くの場合、白ご飯とお味噌汁を作り、食材を見ておかずを1〜2品作る様な感じです。
ただ、この時作っている食事はあくまで被災された方々に提供するものです。
災害派遣時は、基本的に自衛官は炊事で作った食事は食べません。
と言うより、自衛官の分まで作ってる余裕はありません。
炊事担当は朝4時頃から調理を開始し、夕食を作り終わる夕方過ぎまで動きっぱなしなのです。
では、自衛官は何を食べているのか?
特に引っ張る必要もないので答えをいいますと、自衛官は「レーション」を食べます。
「レーション」とは強固に密封包装された長期保存可能な糧食のことで、耐熱ビニールの袋に「ご飯」と「おかず」が入ったものです。
この「レーション」を炊事車で湯煎してもらいます。
活動当日の分は、前日に湯煎されたものを前夜の内に受領し、朝になれば各人が荷物と一緒に持って行って合間を見て食べるという流れになります。
その頃には当然冷めています。
が、ご心配なく!
自衛官にヤワはいないので、そんな事は気にしませんから。
(加熱剤も配られることがありますが、なんせ数に限りがあるためほとんど期待はできません。)
余談ですが、普段の演習や訓練の時には濃緑色に包装された「戦闘用糧食」というものを食べますが、災害派遣の時は演習時とは違う透明の袋に入ったものを食べています。内容は大きく変わりません。なぜパッケージが違うのか説明を受けた事はありませんが、恐らく「戦闘用糧食」の方がお金がかかるのだと思います。
なんせ、自衛隊オリジナルパッケージですから。
見た目で大雑把に区分すると、
「戦闘用糧食」
「レーション」
という感じです。
呼び方の違いは自衛官の中でもよく決まっていなくて、どちらも「戦闘用糧食」と言ったり「レーション」と言ったりします。
ちなみに、「缶飯」と言われる缶詰タイプの糧食はもう作られないと聞いています。
全てパックタイプに変わるようです。
災害派遣時に支給される「レーション」の種類はその時々によって変わります。
【丼もの】
「ピリ辛カルビ丼」「カレー」「牛丼」「豚角煮丼」「麻婆丼」など
【マイクロレボライス】
「鮭わかめ」「スタミナガーリックライス」「カレーピラフ」など
【パックご飯】
「チャーハン」「五目かしわご飯」「ピラフ」など
地域によって「御当地レーション」とでも言うのか、おかずに違いがあるようです。
また、朝食はパンが多くこれも長期保存用のものです。
pasco ロングライフブレッド
コモパン
このように、災害派遣中の自衛官の1日の食事は、「パン2個」「レーション2食」という配分になります。
当然、おかずの種類は限られているので期間が長くなるほど飽きてきます。
が、ご心配なく!ヤワじゃありませんから!
ちなみに上級指揮官(連隊長以上位かな)は一般隊員と違って美味しいもの食べてんじゃね〜の?とか思ったりするかもしれません。
答えは・・・差があります。
歴然とした差があります。一般隊員では味わえないものです。
何かと言うと、
「キチンとお皿に取り分けて出てくるんです」
そうです。
同じ「レーション」がです。
お付きの人が準備してます。
さすが我らが指揮官!食べ方がゴージャス‼︎
結論を言うと、自衛官は階級に関係なくみんな「レーション」食べてます。
指揮官もヤワじゃないんです!
班長
災害派遣時のルールはある?
ここで、ちょっとした自衛官の災害派遣あるあるを紹介します。
1. 外に出る時は必ず中帽・戦闘服・弾帯を着用!
活動地域ではもちろん、宿営地に帰ってからもこの服装のままなんです。ちょっとトイレに行く時も、ちょっと歯磨きに行く時も。一切気は抜きませんよ!
2. 休憩・食事は隠れてする!
自衛官は「やる時はやる、休む時はあばら骨を外すくらい休む」と言われるくらいメリハリがあります。なので、活動地域で休憩すると周りの人がビックリするくらい休んでしまうので、見られないように車両や建物の陰に行くよう指導されます。中途半端は嫌いなんです!
3. 現地では買い出ししない!
現地の物は現地の方々にとって必要な物です。なので、被災地で周囲のお店が開き始めても買い出しはしません。ただ、近傍の駐屯地内では買い物出来るので売店は長蛇の列になります。地域一番の売り上げは駐屯地売店かも知れません!
今回は軽めのものをご用意しましたが、他にもディープなあるあるも存在しています。
お近くに自衛官がいたら聞いてみてください。
まとめ
今回は災害派遣中の自衛官の生活について触れてみました。
まだまだ知られていない事は沢山あります。
機会があれば紹介していきたいと思います。
もし聞きたいことがあればコメント下さい。
取りまとめて記事にしたいと思います。
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