日本でもいよいよ「ミラーレス車」の製造・販売が解禁されることになりました。
今回の解禁については、国連でこれまで協議されてきた車の国際基準を定める「車両等の型式認定相互承認協定」という協定に、2015年11月新たに「間接視界基準に係る協定規則(第46号)」というものが採用されたことを受けたものです。
簡単に言うと、新しい規則に定めた条件を満たしていればサイドミラーやバックミラーを付けなくていいですよというものです。
この規則採用により、トヨタ・日産・マツダ・スズキなど国内の自動車メーカーもこぞって「ミラーレス車」の製造に舵を取り始めることになります。
では、「ミラーレス車」によってどのようなメリット・デメリットが出て来るのでしょうか?
気になるところを調べてみました。
ミラーレス車の基準とは?
「ミラーレス車」に備わっていなければいけない基準について国土交通省ではこのように示しています。
1.現在の後写鏡(バックミラー・サイドミラー)と同等の視界が確保される
ちなみに現行法に規定されている普通車におけるバックミラー等の視界はコレです↓
2.「間接視界基準に係る協定規則(第46号)」で定める画質、取付位置、表示時間(タイミング)、倍率(後写鏡の曲率に相当)、個数(クラス毎の分類)の要件に適合するCMS(カメラモニタリングシステム)を装備
車内モニターと車外カメラの設置位置もある程度は決まっているようです。(↓の図は設置イメージ)
「ミラーレス車」になると、すでに普及している「バックモニター」を見るのと同じような見方になるという事ですね。
ミラーレス車のメリット・デメリットは?
「ミラーレス車」にするとどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
【メリット】
- ミラーよりも確認できる視野が広くなる
- 雨や夜間などの視界不良が防げる
- 空気抵抗低減により風切り音が減り燃費が向上
- 新しいデザインが可能
- 車幅が縮小され駐車や狭路通行が容易になる
【デメリット】
- 機械が故障すると運転できない
- モニターの大きさによっては見づらい
全体的にメリットの方が大きいかなという印象です。
モニター画像についてはフロントガラスに映すなどの技術革新により、見やすくなるのではないかなと予想しています。
価格や販売時期は?
【価格】
「ミラーレス」はオプション装備としてではなく標準となるため「モニター」「カメラ」が車体価格に含まれることになります。
このことから当初の生産台数が少ないうちは高く設定されますが、生産台数が増えれば価格も落ち着いてくると思われます。
日産が開発した「アラウンドビューモニター」の後付け価格が約50万円(車種などによって異なります)程度と言われています。
技術的にはさほど変わりないと思われますので価格については「現在の車体価格+約50万円」位ではないでしょうか。
【販売時期】
今回の「ミラーレス車」解禁によりメーカー各社は本格的に製造販売に乗り出しています。
「平成27年度車両安全対策検討会」では「ミラーレス」の適用時期についてこのように示しています。
適用時期(予定)
- 新型車:平成 31 年6月
- 継続生産車:平成 33 年6月
このことから、販売時期については平成31年6月以降となりそうです。
デザインが気になる!
自動車メーカー各社が発表している「ミラーレス車」のデザインについて見てみましょう。
【トヨタ】
【レクサス】
【日産】
【マツダ】
【ベンツ】
【BMW】
【フォルクスワーゲン】
【テスラ】
ミラーが無くなると全体的にスタイリッシュなイメージが強くなりますね。
まとめ
今回は「ミラーレス車」のメリットなどについて調べてみました。
・「ミラーレス車」は2016年6月18日から解禁
・現状はメリットの方が大きい
・メーカー各社はすでにデザインを発表している
今回の安全基準変更により、これまで死角となっていたところも確認できるようになるなど運転の安全性向上が期待出来ます。
今後「車」は技術革新でどのように進化していくのでしょうか?
安全な車社会の実現に期待が持てますね。
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